Reach for the stars

Just another The West Wing weblog

1-07 晩餐会(THE STATE DINNER)

「大統領の娘」と連続で見たせいか、あまり印象に残らずにさらっと終わってしまった気がする。もちろんところどころで笑えるシーンはあるのだけど、全体を通してまとまりに欠けているというかなんというか。やっぱり 2本続けてみるのはよくないな。どうしても 2本目を雑に見てしまう。もったいないことをした。

* ドラマの中とは言え、インドネシアをボロクソにけなしているんですが大丈夫なんでしょうか。
* アビー初登場。このころから胸を強調したスタイルを既に確立していたとは。ファーストレディーとなった今、これ以上誰に何をアピールしようというのか。上昇志向のかたまりみたいな人です。
* アビーから独身なの、と紹介されて笑ってごまかすしかない C.J.面白い。
* C.J.がバーメイルが何のことかわからないと知ると、キャロルに調べさせると先読みして C.J.が呼んでるよとキャロルに伝えるダニー。親切というか嫌みというか。
* トビーの敵意むき出しのスピーチ原稿を大人の表現でさらっと書き直してしまうサム凄い。サムのノートパソコンが PowerBook G3なのも時代を感じさせます。
* ドナの通訳探しは傑作でした。ジョシュの社交辞令でまた伝言ゲームが始まってしまうところなんかはなかなか芸が細かくていい。個人的には、ジョシュに怒られたドナが「ごめんなさい」といってジョシュの蝶ネクタイをちょこっと直す仕草がかわいくてヒットしました。

No comments

1-06 大統領の娘(MR. WILLIS OF OHIO)

世の中、せっかく非常に優れた能力を持っているのにそれを正しい方向に使うことをせず、それどころか逆方向に全力疾走してしまう人も決して少なくはない。

ホワイトハウスの世界も例外ではなく、ジョシュ、サム、トビー、C.J.とそれぞれ素晴らしい頭脳を持ちながら、もちろんそれを自らの信念のため、そして大統領のために正しく使うこともあるけれど、残念ながら単なる政治の駆け引きにその優れた才能を費やすことも多々ある。そして彼らもそのことをある程度の必要悪として容認している節も見受けられる。

ウィリス氏は違った。

彼は優秀ではない。きっと大学も出ていないのだろう。そうそうたる有名大学を卒業しているホワイトハウスのスタッフとは比較にもならない。だが彼は自分の信念を貫き通す確固たる意思を持っている。自分の無知を素直に認め、相手の意見に耳を傾け、それが正しいと思えば、自分のパラダイムとは関係なくその考えを取り入れることができる。

ウィリス氏の反応も最高です。あっさり意見を覆すのを見て驚くトビーに対し、「何驚いてるの。君の意見は論理的だし、そもそも正しいんだから賛成するのは当然でしょ」と、これまた男前な反応。

今回のエピソードはバートレットが情緒不安定で怒鳴り散らしたり、ゾーイが不良に絡まれたりで、はっきりいって今ひとつなんですが、彼の存在が救いになっています。いや、本当にいい人だ。

あ、でも C.J.とサムのやりとりは面白かったな。せっせとサムにおせじをいう C.J.がとてもかわいい。マロリーとジョシュは親しそうに話してたなあ。どうも初対面じゃなさそうだ。となると、サムがマロリーのこと知らなかった、というのはちょっと無理があるんじゃないかって気がするけど。

No comments

1-05 妙な陳情(THE CRACKPOTS AND THESE WOMEN)

ジャクソン大統領のチーズの日エピソード。というか第 1シーズンもこのエピソードあったのか。第 2シーズンでもやっぱりチーズの日エピソードがあって、「ジャクソン大統領は〜」で始まるレオの話をスタッフ一同は毎年聞かされるためうんざりするのだけど、そうか第 1シーズンでも聞かされているのね、ということを改めて知ると、見てるこっちのほうもうんざり感が出てきてなかなかうまい演出だなあと思います。こういう記念日系のエピソードは完成度が高いことが多いので自分はわりかし好きです。第 2シーズンの感謝祭やクリスマスエピソードなんかは最高ですね。

で、この回も素晴らしい出来映えなのだけど、特に印象に残ったのはエンディングでのバートレットのスピーチ。
> バートレット 「この次は何が起こるんだろうな、トビー?どんな困難が待ってるのか。天然痘がついに撲滅されたとき、それは人類史上最高の快挙の一つとたたえられた。もう一度できるだろう。その当時の人々がしたように、天を仰ぎ、手を精一杯伸ばして、神の顔に触れよう。ではここにいない友と、そしてここにいる友に」

ちょっとした乾杯の挨拶で、これだけのことがさらっと言えてしまうのは天才的ですよ。「天を仰ぎ、手を精一杯伸ばして、神の顔に触れよう」なんてこれ以上モチベーションを高めてくれる言葉はあろうかっていうくらい素晴らしい。小さくかぶってくるアヴェマリアの BGMも最高。日本の政治家も他人の非難ばかりやっていないで、バートレットを見習って、少しは天を仰いで、手を精一杯伸ばしてもらいたいもんですね。それとこのちょっと前のトビーに対する
> 「私が怒るのはたいてい君の方が正しいからだ」

という台詞もかっこいい。確か第 2シーズンだったと思うけど、チャーリーがホワイトハウスの情報システム部の SEに「君が銃を向けられるのは、正しいことをしているからだ」と助言されるシーンを思い出しました。攻撃されるのは、正しいことをしているから。これからは攻撃されたときこそ、自信を持って行動することにしますよ。

チーズの日ねたはスタッフと陳情者たちとのどこか噛み合わないやりとりが面白いのだけど、今回は C.J.と動物愛護団体の女性とのやりとりが傑作。C.J.の冗談に対して表情一つ変えずに「何ですか?」。続けてオオカミが撃たれて殺されたことに対する C.J.のお悔やみの言葉には「心にもないことを」という冷静なツッコミ。何度見ても笑えます。

子供のころ家が火事になって自分だけ逃げ出して助かって、姉を亡くしてしまったことがトラウマになっているジョシュ。核攻撃の際の避難所へのパスを渡されますが、スタッフの中でパスをもらったのは自分だけということを知ると、動揺を隠せません。悩んだあげく、パスを大統領に返します。
> ジョシュ 「僕は悲劇が起きたら友達を励ましたいし、勝利のときは一緒に喜びたい。これを持ってたらみんなの目を見ることができないんです。だからこれはいりません。僕は友達といたいし、家族といたい。それに彼女たちと」

これもまたいい台詞です。

トビーとバートレットとの衝突はこの頃から始まっているのね。「授業中に手を上げても指してもらえない生徒」とはなかなかうまい言い方。でも、指さないのは優秀な生徒だからなんだよな。常に正しい答えを返す生徒は普段は指されることなく、ここぞというときに指されるもの。それだけバートレットはトビーのことを買ってるということなんだろうな。そして 2人にとってのここぞという時はいつなんだろう。

ゾーイ初登場。結局、チリは大統領じゃなくてゾーイが作ることになったらしい。それはそうとバートレットが今夜はチリを作るぞ!と言ったときのスタッフのやる気のない反応っぷりも面白い。これ以上ないってくらい関心のなさが表現されていてうまいなあと思う。

「去年、自販機からおつりを取ろうとして死んだ人 4人」。ドナじゃないけどどうやったら自販機で死ねるのか気になる。下敷きになる?

No comments

« 前ページへ次ページへ »